五日市断層地震:死者は3400人に 経済被害5兆2000億円 /広島
◇県防災戦略検討委が予想、今月末に県に報告書
県内での地震被害の想定に取り組む「県地震防災戦略策定検討委員会」(委員長・佐々木康広島大名誉教授)は13日、従来の想定になかった五日市断層による地震が発生した場合、被害は死者3400人、経済被害は約5・2兆円にのぼることを明らかにした。経済被害は、04年の県内総生産額(約11・6兆円)の44%にあたる。【吉川雄策】
同委員会は、国の中央防災会議の「地震防災戦略」策定などを受けて設置。この日、中区の県庁で開かれ、五日市断層の被害や経済面での被害などを初めて盛り込んだ「県地震被害想定調査報告書」をまとめた。
委員会は、長さ約5・5キロとされていた五日市断層が、04年の国の地震調査委員会の調査で、安佐北区安佐町久地付近―廿日市市阿品付近の約20キロに変更されたことを受け、同断層や東南海・南海地震など7種類の地震の被害想定をした。その結果、全34項目のうち、25項目で同断層の被害が最大の被害値となった。経済被害では、施設・資産などの直接被害と資本・労働力損失による生産減などの間接被害を合計した。また、県内の各市町の直下地震を想定した震度分布図も作成。各市町の大半が震度5強以上の揺れを感じるとしている。
委員会は報告書を3月末までに正式にまとめ、来年度は被害軽減のために具体的な対策への検討などに取り組む。また、県は藤田雄山知事を本部長とする「県地震防災戦略推進本部(仮称)」を設置し、耐震への緊急度や重要度の高い事業の選定などに取り組む予定。
3月14日 毎日新聞
