13空港の耐震化を推進 震災時の緊急輸送拠点に
国土交通省は11日、全国にある13空港の建物や滑走路の耐震性を順次、強化していく方針を固めた。震災時に陸路が遮断された場合を想定し、緊急輸送、復旧支援拠点として空港を活用することが目的だ。すでに羽田空港の耐震化工事が実施されており、平成20年度の概算要求に新たに12空港の管制塔の耐震性や滑走路の地盤状況などを調査する費用を盛り込む。
羽田空港ではすでに滑走路や誘導路の耐震化を進めているが、国交省は能登沖地震や新潟県中越沖地震など大規模地震が相次ぐ中、各地の主要空港でも拠点機能確保のための耐震化を進めていく必要があると判断した。
対象となるのは、成田、関西、中部、伊丹、新千歳、福岡、那覇、仙台、新潟、広島、高松、鹿児島の12空港。羽田空港に加え、
(1)旅客数が年間1000万人以上
(2)大都市に隣接する主要拠点空港
(3)各ブロックの拠点都市を擁する空港−の3点を満たすことが条件となった。
被災によって空港機能が低下すれば、国内外からの緊急物資輸送や救助・復旧活動に支障が生じるうえ、航空ネットワークの維持や経済活動にも影響を及ぼすことから、耐震強化策として管制塔・庁舎の耐震補強工事や滑走路、誘導路の陥没を防ぐために薬品などを使って地盤を固める液状化対策を行う。
国交省によると、現在震度6クラスの大規模地震に対する耐震性が確保されている空港の割合は約15%にとどまり、滑走路などが液状化する可能性がある空港は約40%にのぼる。一方で、これらの空港から100キロ圏内の人口の割合は日本の全人口の約40%を占めるため、「羽田を含めた13空港の耐震化は大きな意義を持つ」(航空局)という。
13空港すべてを耐震化するには、10年の期間と約2000億円の費用が必要になると試算されている。
8月12日 産経新聞
